ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

映画が公開されるタイミングで文庫になるかな?と思って

待っていたのですが、残念ながら、文庫化されず。

ずぅ〜っと読みたかったので、買ってみました。

仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、
青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。
昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。
訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」
「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、
鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、
青柳に向かって拳銃を構えた―。
精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、
伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

練に練られたお話です。

第一部「事件のはじまり」、第二部「事件の視聴者」は、マスコミ、警察(に作られた世間)の視点、
第三部の「事件から二十年後」は、未来(歴史)の視点、
そして、
第四部「事件」で、主人公視点中心に描かれます。

最初の2部はチョット重いんです。息苦しいんです。

ただ、それが後半話にのめり込むためには必要なんです。

また、第一部、第二部で撒かれた伏線が、第四部で主人公が逃げるシーンで、

どんどん絡み合ってきて得られる爽快感はさすが伊坂さんといったところ。

まあ、伏線を本筋に乗せるために、ちょっと都合よすぎね?

というくらい偶然が重なるところは気になりましたけど(笑)

本屋大賞受賞作というのも納得の作品です。

あ、読み終わったあとに、第三部「事件から二十年後」を再読してみる事をオススメします。

ビートルズゴールデンスランバーはこれです。


Once there was a way to get back homeward
Once there was a way to get back home
Sleep pretty darling do not cry
And I will sing a lullabye

Golden slumbers fill your eyes
Smiles awake you when you rise
Sleep pretty darling do not cry
And I will sing a lullabye

Once there was a way to get back homeward
Once there was a way to get back home
Sleep pretty darling do not cry
And I will sing a lullabye 

この本のBGMにしてみては如何でしょう。なんか泣けてきます。


さて、映画のDVDは2010/8/6発売予定ですね。

ゴールデンスランバー [DVD]

ゴールデンスランバー [DVD]

堺雅人さん大好きですし、映画観に行けなかったし、DVD買おうかな〜。